子どもの教育資金は、住宅資金、老後資金と並んで人生の三大支出といわれています。本コラムvol.6でもご紹介しましたが、ライフプランニングを考えるうえで、おさえておくべき教育資金の特徴は、(1)子どもが生まれた時点で資金が必要になる時期が確定し、(2)子どもの成長につれて負担額が加速度的に増えていく、の2点だと言われています。今回は文部科学省の調査結果※1をもとに、幼稚園から高校までの学習費総額※2で、その特徴を確認してみましょう。
学校種別の学習費総額
(1年間・子ども一人当たり)
さて、教育資金の特徴のうち、(1)は当たり前のことですから、おいておくとして、(2)の「負担額が加速度的に増えていく」というのはどういうことでしょうか?一見すると、例えば、公立であれば進学ごとに徐々に負担は増すものの、「加速度的に」というレベルではないように思えますし、私立の場合、逆に小学校が教育費負担のピークになっています。なぜ、「加速度的に増えていく」ということになるのでしょう?
これはおそらく、私立学校に通う子どもの割合を考えると、その謎が解けます。つまり、小学校、中学校、高校と子どもの成長につれて、進学プランとして私立学校を選択する方が増え、教育費負担が加速度的に増える、ということなのです。
私立学校に通う子どもの割合※4
なお、「昔に比べて教育費が高騰している」との指摘もありますが、過去20年間の文部科学省の調査結果をみても、幼稚園から高校までに限れば、それほど大きく増えている訳ではありません。「昔に比べて教育費負担が増えている」というのも実は「私立学校に通う子どもの増加」が理由だと思います。
大和証券 確定拠出年金ビジネス部
2018/6/22作成
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