資産形成の王道は、長期・積立・分散投資です。でも、投資初心者からは、こんな話しをよく聞きます。「長期と積立は分かります。今、お金があるわけではないので、積み立てするしかないですし、結果的に長期投資になりますよね。でも、分散投資って何を選べばいいのか分かりません…」と。
ちょっと気の利いたアドバイザーなら、「それなら、バランス型の投資信託やファンドラップというサービスで、分散投資を専門家に任せてみてはどうですか?」と言うでしょう。特に相談者が想定している投資期間がそれほど長くない場合は、最適なアドバイスの部類に入るでしょう。でもそうすると、積立・分散投資になってしまいます(苦笑)。20代の皆さまにとっては、せっかく投資で時間を味方につけることができるのに、何だか少しもったいない、そんなアドバイスかもしれません。
片や、金融理論で少し頭でっかちなアドバイザーなら「投資のリターンは、アセットアロケーションによって、その9割が説明できるのです。つまり、分散投資がとても大事だ、ということですね。ですから、ここはあなたのリスク許容度に応じて…」なんて話しはじめることでしょう。もしかしたら、そんな説明を聞かされて、「なんだか投資って難しそう??」と諦めた経験をお持ちの人もいるかもしれませんね。
分散投資が大切じゃない、そんなこと言いたいわけではありません。でも、この分散投資がネックになって、投資に踏み出せない人が、特に20代の皆さまの中には、少なからずいらっしゃるのではないかと思うのです。そして、最近、私が、そんな20代の皆さまにご説明するのが、このグラフです。
確定拠出年金の運用期間別・損益別顧客比率(2020/3末)※
これは長期・積立投資が誰でもできる確定拠出年金の利用者について、儲かっている人とそうでない人の割合を運用期間別に並べたもの。最近では一番運用成績が落ち込んだコロナショックの時でさえ、長く運用していれば、ほとんどの人が儲かっているのです。分散している人もしてない人もいるでしょう。少し乱暴な言い方ですが、何を選んでもいいのです。なぜなら、長期的な平均リターンはどの商品でもたいていプラスだからです。20代の皆さまにとって、何より大切なのは、とにかく早く長期・積立投資をはじめること。そんなことをこのグラフは語りかけているように思います。ご参考まで。
大和証券
2022/4/8作成
商号等:大和証券株式会社 金融商品取引業者
関東財務局長(金商)第108号
確定拠出年金運営管理機関登録票 確定拠出年金運営管理業
登録番号769 大和証券株式会社
©Daiwa Securities Co.Ltd.