ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.222(2022年10月7日)20代のお金の知恵/21歳、教育費を自分事として考える

先日、ある大学で証券投資実践講義の1コマとして、ライフプランニングの授業を受け持ちました。受講者のほとんどは大学3年生。21歳になり、人生ではじめて自分のライフプランを考える、そんな人が多かったようです。

授業の感想として、参考になったと思う項目を挙げてもらいました。一番多かったのは「教育費の相場観(あなたの教育費は?)」。これまでの学校生活を思い返し、大学卒業までの教育費がどれくらいかかるのか、ざっくりと試算してもらいました。単純な話しですが、学生だからこそ、自分事(じぶんごと)としてライフプランニングを考えるきっかけになるのです。大学でのライフプラン講義では私の鉄板ネタですね(笑)。今回はそんな21歳の大学生がどのように教育費のことを感じ、考えたのか、受講者アンケートのフリーコメント欄からいくつか紹介しましょう。

「自分にお金がかかっているのはしっているが思ったより大金でおどろいた」

「(大学卒と考えて)大人になるまで、授業料だけでも、1000万円以上かかっているのに驚いた」

講師としては、講義の最初、インパクトのある“つかみ”のネタとして想定通りの答えが返ってきました(笑)。でも、この金額だけで、「結婚したくない」とか「子どもは育てたくない」なんて思わせてはいけません。大きなお金であっても、一度に必要になるものではなく、20年前後の長い時間をかけて計画的に準備するもの、だから、「ライフプランニングが大切になる」と伝えたところ、こんな感想がありました。

「自分の教育費が総額1000万円以上になると、もっと真剣にとりくんでいくべきだと考えました」

「もし家庭を持つ事になったら教育費を考えて、子どもにはお金の苦労を感じて道を狭めないようにしたい」

「自分が親の立場になった際、教育費は自分自身が負担するようになるため、今まで浪費癖があったが今後はもっと計画的に人生設計していきたいと思った」

こちらも想定通りではありますが、教育費を自分事として意識した結果、今やるべきことや将来の子育て、人生設計を前向きに捉えている様子をとても頼もしく思いました。そして、最後にもう一つ、紹介すると……。

「人生の金銭面について考える良い機会になった。そして親への感謝と尊敬の気持ちを再確認しました」

親御さんに聞かせたい、嬉しい感想ですね!金銭面だけが親子の絆ではありませんが、親の立場になって考えることが共感に繋がったのでしょう。そんなふうに思いました(笑顔)。

大和証券
2022/7/22作成

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