ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.316(2024年7月26日)人生100年時代、お金の誤算/なぜ、保険がムダに?

以前、日経新聞に掲載されていた「人生100年時代、お金の誤算」、その第10位が「保険がムダに」です。なぜ、保険がムダになるのか? その理由は色々あるかと思います。

なぜ、保険がムダになるのか?

なぜ、保険がムダになるのか?

例えば、左上、保険って入ったら安心って、あるじゃないですか。万が一の備えなので、差し迫って困っていることがあるわけではなく、保険に入ること自体が目的化して、肝心の保障内容が理解できていない(右上)、だから、請求し忘れてしまった(左下)とか、実際に必要になったとき、保障が古くて使えない(中下)とか、そんな感じになるのだと思います。

あと、結局、保険は使わなかった(右下)ので、ムダに感じてしまう、そんな方もいるかもしれません。でも、繰り返しになりますが、保険は万が一の備えとして入っておくもの、それが使われなかったということは、万が一のことが起こらなかったということ。それって、実は嬉しいことのような気もするのですが、皆さんはいかがお感じでしょうか?
そんな保険の考え方、もう少し言えば、人生100年に備えるためのセオリーみたいなものを、改めて皆さんと確認してみたいと思います。

自助努力 勤め先の保障 国の保障

さて、老後資金準備のためのセオリーとして、よくご説明させていただくのが、上の大きな三角形を下から順番に確認していく、という話し。でも、これは老後資金ばかりでなく、人生100年、何事に備える際にもセオリーだと言える、そんな考え方だと思っています。

今回のテーマは保険、例えば、病気のリスクへの備えを考えてみます。国の保障は健康保険制度ですよね。特に医療費が想定以上に嵩むときの備えとしては、高額療養費制度があること、そんなことを押さえておくべきでしょう。そうした国の保障を確認した上で、お勤め先の保障としてどんな制度や仕組みが用意されているのか。そして、国の保障と勤め先の保障を確認した上で、自助努力として民間の医療保険やがん保険を考える。この順番が大切だと思いますし、この順番で考えることで「保険のムダ」は随分と省ける、そんなふうに思います。ご参考まで。

  • ※出所:「何でもランキング 人生100年時代、お金の誤算」、『日本経済新聞』、2021年7月3日、朝刊、NIKKEIプラス1、1-2面

大和証券
2024/7/26作成

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